生活リズムの変調
生活リズムの中で睡眠が重要な要素のひとつです。うつ病はしばしば不眠を伴うのが特徴でいろいろ考え事をしていてなかなか寝付けない、夜中に何度も起きてしまう、熟睡した気がしない、など不眠にはさまざまなタイプがあります。
うつ病では朝早く目が覚めてしまう早朝覚醒のタイプが典型です。早朝といっても三時、四時というような真夜中に近い時間で熟睡して目が覚めるのではなく寝不足なのに覚醒してしまいます。気分はさわやかとはほど遠く重苦しい気分や不安感にとらわれています。
それ以上眠ることが出来ず、布団の中でいやな事ばかりを考えたり、マイナス思考に陥ってそれが堂々めぐりをします。このような状態で朝起きても気力も出てきませんし仕事や学校に出かけるのも面倒になってしまいます。
ただ、うつ病の人の気分は一日中同じような状態が続くわけではなく、一般的には朝は非常に調子が悪く、夕方から夜にかけて少し良くなっていく傾向がありこれは『日内変動』と呼ばれるもので、うつ病の症状の大きな特徴としてよく知られています。
睡眠障害には大きく分けると眠りたいのに眠れない『不眠』と、ちゃんと寝ているのに昼間も眠くなってしまう『過眠』とがあります。
入眠障害 | 床に入って寝ようと思っても、なかなか寝付けなく不眠では一番多いタイプです。 |
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中途覚醒 | 夜中に何度も起きてしまう、心配なことがあったりした時にこういう状態になります。 |
早朝覚醒 | 午前3時、4時というかなり早い時間に目が覚めてしまい睡眠が足りないにもかかわらず眠ることが出来なくなります。 |
熟眠障害 | 時間は寝ているのによく寝れた感じがしないものです。 |
仮眠症 | 十分な睡眠時間をとっているにもかかわらず、昼間でも耐えられない眠気に襲われる状態です。 |
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うつ病の精神面、身体面の症状
《感情面》 |
憂鬱な気分が続き気分が晴れず、落ち込む。 不安な気持ちが治まらない。 何をやっても楽しい気分になれない。 いらいらしてしまう。 |
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《意欲面》 |
何かをやろうと思っても面倒くさくなる。 やる気がおきない。 人と会うのが、面倒くさくなる。 仕事など、物事に集中できない。 |
《思考面》 |
考え方に柔軟性がなくなり、ひとつの考えにとらわれてしまう。 物事を悪い方に考えてしまい、最悪な事ばかり考えてしまう。 自分がすべて悪く、みんなに迷惑をかけて申し訳ないと思ってしまう。 |
《身体面》 |
不眠 身体がだるい 口が渇く 胃のあたり気持ち悪い 吐き気がする 腹痛、下痢、便秘が続く 疲れがとれない |
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